精神科や心療内科に通院中の方から、よく伺う「不安・不満」の声は、大きく以下の2つです。
- お薬に対する、不安や不満。
- 話をじっくり聞いてくれないことに対する、不安や不満。
お薬に対する不安や不満について
うつ病などで通院なさっている方からよく聞く声は、
「薬は飲みたくない。」
「副作用が心配。」
「(眠くなるなど)副作用があってイヤ。」
「効いているんだか、効いていないんだか…。」
などです。
その不安や不満から、お医者様の許可もなく、勝手に服用を中止したり、 減らしたりする方もいらっしゃるようです。
お気持ちは分からなくもありませんが、それは危険な行為です。
また、お薬を毛嫌いして、例えば全然眠れずフラフラなのに、睡眠導入剤などを飲もうとしない方もいらっしゃいます。
私は、心配なさっているお薬の副作用よりも、まったく眠れない状態が続いている、そのお身体の負担やデメリットの方が大きいのでは… と心配になってしまいます。
処方されているお薬に不安や不満がある場合、ぜひ、そのことを率直に、主治医である お医者様に伝えましょう。
あるいは、別のお医者様などに、セカンドオピニオンを求めるのもよいかもしれませんね。
(不安や質問を伝えても、まともに応えてくれないお医者様なら、転院を検討しても良いかもしれません。)
いずれの場合も、
「短い診察時間の中で、いかに、お医者様に必要な情報をきちんと伝えるか。」
が、とても重要になってきます。
なぜなら、お医者様が診断を下したり、飲むお薬を決めたり、変更したりするのは、患者さんの自己申告による情報がほとんど全てと言っていいくらいの 判断材料になっているからです。
私は医者ではないので、診断をしたり、治療を行ったりすることはできませんが、相談される方のお話を伺いながら、
「そのことと、このことは、お医者様に伝えた方がいいかもしれません。」
「その体調の変化は、お医者様に報告した方がいいですよ。」
などと、カウンセラーとしての知識と経験から、ある程度アドバイスすることはできます。また、伝えることの整理をお手伝いすることもできます。
お医者様への遠慮から、伝えたいことを我慢してしまったり、あるいは、面倒だとやめてしまったりする方は少なくないようです。
ですが、大切なご自身のことです。 遠慮せずにかしこく、伝えるべきことは伝えていきましょう。
必要な情報をきちんと伝え、お医者様に そのつど必要な対応や処方をして頂くのが、やはり「回復への確実な道」だと思います。
逆に、遠慮や不信感から、伝えるべきことも伝えずに、勝手に服薬を中止したり、あちこちにドクターショッピングしたりしていては、 病気の回復を遅らせ、かえって悪くすることにもなりかねません。
主治医の先生やお薬とは、ぜひ、上手にお付き合いしていきましょう。
病院では、話をじっくり聞いてくれない…について
お薬がもらえるのはいいけれど・・・
「診察時間が短くて、ろくに話を聴いてくれない。」
「薬の処方しかしてくれない。」
このような声もよく聞きます。
数時間待っても、診察時間は3分、なんてことも少なくないようです。
私がこれまでにクライアントさんに聞いてきた話だと、診察時間に「15分」時間を割いてくれる病院なら、良心的な方ではないでしょうか。
「じっくり話を聴いてほしい」
「薬のこと以外でも、相談に乗ってほしい」
そのようなニーズについては、忙しいお医者様よりも、専門の心理カウンセラーや 信頼のおける人を探した方がよいと思います。
実際、精神科や心療内科の病院でも、
・診察や薬の処方 → 主治医
・カウンセリングや心理療法 → 心理カウンセラーなど専門スタッフ
と、2種類を分けて提供するところが増えてきました。
(その代わり、保険のきかない「自由診療」となるようです。)
私も、病院の治療(薬物療法)とカウンセリングを上手に併用する形が、回復や今後の予防のためには、一番おすすめであると考えています。
主治医の許可さえあれば、アイバランスでは、通院中、服薬中の方のカウンセリングも承ります。
病院との連携、尊重を大切に対応しておりますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。